以下のページの補足である。
零ベクトルと逆ベクトルに関する補足
$V$ を $F$ 上線形空間とする。
任意の $v\in V$ に対して、$0\cdot v = v$ である。
証明
線形空間の定義の条件6より、
$$
0\cdot v = (0 + 0)\cdot v = 0\cdot v + 0\cdot v
$$
よって、線形空間の定義の条件2より、$0\cdot v = 0$ となる。
任意の $v\in V$ に対して、$(-1)\cdot v = -v$ である。
証明
線形空間の定義の条件6より、
$$
0 = (1 + (-1))\cdot v = 1\cdot v + (-1)\cdot v = v + (-1)\cdot v
$$
線形空間の定義の条件3より、$(-1)\cdot v = -v$ となる。